『ハウルの動く城』の感想を書いております。ネタバレがありますので、これから観に行く方は読まない方がいいです。また、酷評もありますので、気に入っている方も読まれない方がいいです。お気を悪くされたらすみません。
以下、墨文字で。
今日『ハウルの動く城』見に行ってきました。前もってネットの評判を見ると「話が飛び過ぎててよくわからない」「事前に原作読んで補完しておいた方がいい」と書かれていたので、図書館に足を運んで原作を読みました。とてもよい作品でしたので「これが映画になったらすごいんやろうなあ」とワクワクしてました。ええ、とっても。
けれど裏切られました。ジブリ版ハウルは愚作としか言いようのないほど極めてひどい作品でした。怒りすら覚えます。
ともかくストーリーがめちゃくちゃ。支離滅裂です。ツッコミどころ満載です。
- 『美しくなければ意味がない』とまで言い切るハウルは、何故戦いでぼろぼろになった自分の姿に平気でいられるのか?何故すぐに魔法で『美しく』しないのか?
- 何故ソフィは城を破壊した後に、城を動かそうとしたのか?
- 原作で言う『長女はいつも損をする』というエピソードをあらわす場なら、「しまった」とか言ってほしかったです。ハウルがドロドロの液を出した時に怒って城の外に出て行った場合も、「長女じゃなければ」とか言ってほしかったです。いずれにしても、ソフィの心の内側を描いてる個所がなかったので、ソフィの性格がつかみにくかったと思います。
- 『荒地の魔女』の存在は一体なんだったの?
- 何故ソフィがハウルの心臓を戻せたのか全くわからない。
- 何故ソフィがどんどん若くなっていくのかわからない。
- これはいろんな解釈ができると思います。「実際は老人のままなんだけど、描写は若い姿だった」とか「ソフィの思い(ソフィの魔法)によって、一時的に若くなった」とか。でも、老人の時でもハキハキ動けるようになってるのはちょっと説明が足りないと思います。原作では、ハウルがこっそり魔法を使って関節痛を治していたのでした。
- ラストのサリマンの台詞「ばかげた戦争は終わりにしましょう」って・・・?戦争推進派じゃなかったの?はぁ?
- 本当に意味がわかりません。サリマンって一体何がしたかったの?
もっともっといっぱいツッコミたいところはありますが、もういいです。疲れました。本当に本当にとんでもない映画でした。
ただ、絵や音楽はいつもどおりすばらしかったと思います。声優のキャスティングについては賛否両論ありますが、私的にはよかったと思いましたし。キムタクもいい意味でキムタクらしくないカッコよさを表現していて、いい役者になったなあと関心したほどでした。
けれど・・・。ストーリーがね、ひどいんです。ひど過ぎます。どうしてこんなことになったのでしょうか?
もしかして、宮崎駿監督と製作現場でいざこざがあったのではないでしょうか?それによって、監督ノータッチで作業が進んでしまったのではないでしょうか?結果、このようなハチャメチャな映画が出来上がってしまったのではないでしょうか?
『風の谷のナウシカ』を始め数々の名作を生み出した名門スタジオジブリがこのような失態をしでかすには、なんらかの重大なトラブルがあったとしか考えられません。
そうでないならば・・・「宮崎駿はもう終わった人」と言わざるを得ないです。ショックです。
「原作者に誤って!」と叫びたいくらい、ジブリ不信になりました。もちろん、過去の作品は大好きです。何度も観てます。でも、ハウルはもう二度と観ません。これがジブリ作品だなんて納得できないからです。
ともかく今日は「信じられない」としか言えません。悲しいです・・・。